X2(利益)の概要と対策

 X2で用いる利益額は「利払前税引前償却前利益」といい、「営業利益」に「減価償却費」を足し戻した額になります。この額の2年平均が評価対象となり、経審では「平均利益額」と呼びます。

 

 このページでは、X2(平均利益額)に焦点を合わせて、アップ対策をみていきます。単純に平均利益額が大きいほど評点は上がります。  

X2は上記算出式に当てはめて求めますが、かなり難儀なので早見表を作成しました。ご参考下さい。なお、ここでのP点換算は仮のものであることをご承知ください。あくまでもX2(平均利益額評点)÷2×015で算出した参考値です。

 

 X2の評価項目は、「自己資本額」と「利払前税引前償却前利益の2年平均」です。総合評定値(P)に占めるウエイトは15%です。

 次の算出式で求められます。

 

 X2=(自己資本額評点+平均利益額評点)÷2

 総合評定値(P)=X2×0.15(ウエイト15%)

 

  

X2(平均利益額)評点早見表

平均利益額(0円~5,000万円)

平均利益額(5,000万円×1億円)

平均利益額(1億円~5億円)

平均利益額(5億円~10億円)

平均利益額(10億円~35億円)

X2(平均利益額)評点アップ策

営業利益の増加

  X2(平均利益額)の評点を上げるには単純に平均利益額を増やせばいいだけです。具体的には次の二つを増やすことになります。

  1. 営業利益
  2. 減価償却費

 ここでは、営業利益をいかに増やすかを考えていきます。具体的には次の通りです。

  • 完成工事高を増やす
  • 兼業売上高を増やす
  • 完成工事原価を減らす
  • 兼業売上原価を減らす
  • 販売費および一般管理費を減らす

 最も取り留めのない対策です。おまけに二期平均なので今期の努力がそのまま反映されるわけでもありません。日頃から利益を残す経営を地道に実践して下さい。

 

 営業利益が増えてくるとY点(経営状況)も劇的に改善します!

 

減価償却費の増加

 減価償却費を増やすには固定資産を増加させることです。しかし、評点アップのためだけに固定資産を購入するなどあまりにもナンセンス。固定資産の増加は概ねY点(経営状況)の悪化要因です。大型の設備投資が必要な場合、購入か賃貸かリースか。総合評定値にどう反映されるかのシュミレーションをお勧めします。 

 

 なお、建設機械の保有状況(W7)の対象となる建設機械であれば、X2だけでなく、W7での加点も期待できるので効率的です。

  • ショベル系掘削機
  • ブルドーザー
  • トラクターショベル
  • 移動式クレーン
  • 大型ダンプ車
  • モーターグレーダー 

経営事項審査の料金

明細 金額
宮本事務所報酬額  165,000円(税込)
経営状況分析申請手数料 9,400円
経営規模等評価申請料(1業種) 11,000円
実費(各種証明書) 数千円

※上記の報酬額は、事業年度終了届経営状況分析申請経営規模等評価申請一式の料金です。