専任技術者of建設業許可

行政書士法人アドミンイノベーション(略称アドミン)

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建設業許可の大ハードル、経営業務管理責任者の次は専任技術者です!

 

専任技術者は経営業務管理責任者と異なり、役員や事業主だけでなく、常勤の従業員であれば誰でもなることができます。問題は専任技術者であるための条件を満たしているかどうかです。免許・資格、もしくは実務経験が問われます。通常、小規模事業所では経営業務管理責任者と専任技術者を役員や事業主が兼ねる場合が多いのですが、免許・資格を持っていないなら、実務経験となりますが、これが学卒との合わせ技が使えない場合、問われる実務経験はなんと10年です。せっかく、経営業務管理責任者の5年経験をクリアしても、専任技術者でアウトとなります。

なかなか難儀な専任技術者問題。

行ける!と思った方は是非お近くの行政書士に相談を。そして、迷うことなく建設業許可にチャレンジしてください。

 

左記は熊本県庁監理課作成の「どぼくま新聞2015年秋号」です。

なかなか読み応えがあります。是非ご一読ください。

 

 

専任技術者とは?


建設業許可の二大要件は経営業務管理責任者と専任技術者の設置です。

専任技術者はすべての営業所に、業種ごとに一人置かなければならない、となっています。

ただし、専任技術者の仕事は建設工事に関する請負契約の適正な締結とその履行です。

よって、すべての営業所に専任技術者を置くとなっていますが、請負契約の締結をする場所ではない営業所に専任技術者を置く必要はありません。実際、ほとんどの中小企業において請負契約を締結するのは本社であり、そうであるならば専任技術者は本社に一人設けるだけで十分です。

 

ちなみに主たる営業所は必ずしも本社に置く必要はありません。自宅を本店所在地にしているような会社では賃借の事務所を主たる営業所とすることも可能です。

 

専任技術者の資格はあくまでも建設工事のある種類における経験や資格・免許を持ったものです。資格や免許は複数の建設工事の種類をカバーするものが多数あり、その場合、複数の建設工事の種類で専任技術者となりうる資格を持つことになります。問題は経験において専任技術者となる場合です。学歴と経験で専任技術者となる場合を除けば、ある建設工事の種類において10年の経験が必要となされます。ここで注意が必要なのは、この10年間でたとえ管工事と電気工事など複数の建設工事の種類を経験していても、専任技術者としての条件を満たすのはあくまでも一つの建設工事となる点です。管工事と電気工事の二つの専任技術者となるには20年以上の経験を必要とします。

 

専任技術者と似たものに主任技術者があります。主任技術者は工事現場に必ず一人置くこととなっています。主任技術者の役割は、施工計画の作成や工程管理、その現場における施工の技術上の管理です。専任技術者の請負契約の締結と明確に役割が異なります。しかし、一定の経験や免許・資格が必要という点で、専任技術者と主任技術者は全く同じです。専任技術者になる人は主任技術者になることもできます。

 

そこで問題となるのは、専任技術者と主任技術者の兼任です。常に兼任が可能かというと当然そうではなく、専任技術者は常時営業所にいなければならない、というルールを破ることになります。運用においては、営業所と工事現場が近接している場合は特別に認められることが多いようです。

 

専任技術者の常勤性


専任技術者となる者は経営業務管理責任者と同様常勤である必要がありますが、常勤性の証明は次のような書類で行います。

  1. 健康保険被保険者証の写し(事業所名や資格取得年月日の記載が必要)
  2. 健康保険・厚生年金保険被保険者標準報酬決定書の写し(算定基礎届の後に通知されます)
  3. 健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得確認及び標準報酬決定書の写し(資格取得の後に通知されます)
  4. 賃金台帳又は源泉徴収簿の写し
  5. 出勤簿の写し

 

 経営業務管理責任者は法人の役員や事業主等でなければなれませんでしたが、専任技術者は常時勤務する者であれば従業員でもなることがことができます。もちろん、専任技術者と経営業務管理責任者の兼務は可能です。

 

ところで、法人や従業員5人以上の個人事業で常時勤務する従業員は健康保険と厚生年金保険が強制加入となります。よって、4.や5.の賃金台帳や源泉徴収簿、出勤簿の写しで常勤性の証明ができるのは基本的に従業員4人以下の個人事業の場合に限られることになります。また、もし認められても、できるだけ早い時期に健康保険と厚生年金保険に加入するよう求められます。

専任技術者(一般)の資格


専任技術者になるための条件は経験と資格・免許ですが、具体的にどのような経験や資格・免許が必要なのか見ていきます。ただし、ここでご紹介するのは一般建設業における専任技術者の要件です。

 

建設業許可には一般建設業と特定建設業があります。

 

特定建設業・・・発注者から直接請け負う1件の建設工事について、下請代金の総額が一定額以上の場合

一般建設業・・・上記以外の場合

 

ちなみに、一定額とは次の通りです。

 

建築一式工事・・・4,500万円

建築一式工事以外・・・3,000万円

 

今回建設業新規許可を検討されているほとんどの方は一般建設業の方だと思います。ここでは一般建設業の専任技術者の要件をご紹介します。

 

  1. 許可を受けようとする建設工事に関する指定学科を修めて、高等学校卒業後5年以上又は大学卒業後3年以上の技術的な実務経験を有する者
  2. 許可を受けようとする建設業に係る建設工事に関し、10年以上の技術的な経験を有する者
  3. 許可を受けようとする建設工事に関する免許・資格等を有する者

建設業許可の審査において専任技術者の資格証明をするときには次のような書類が必要となります。

 

1.の場合・・・学科名の分かる卒業証書の写し又は卒業証明書原本+実務経験証明書

2.の場合・・・実務経験証明書

3.の場合・・・免許・資格等の写し(原本持参)

 

建設業の種類別指定学科


専任技術者の実務経験証明書


上記は平成28年6月1日に新設された解体工事の実務経験証明書の記載例です。

 

実務経験証明書の証明者は様々なパターンが考えられます。例えば、法人成りした会社の代表者が専任技術者となる場合の実務経験証明書の証明者は次のような感じです。

 

  • 法人成りした会社の代表取締役が代表取締役を証明する場合
  • 法人成りする前の元個人事業主が代表取締役を証明する場合
  • 法人成りした会社の代表取締役を以前勤めていた会社の代表取締役が証明する場合
  • 法人成りした会社の代表取締役を以前勤めていた個人事業主が証明する場合

証明する場合の注意点は以下の通りです。

 

  1. 許可を受けようとする建設業に係る建設工事の種類ごとに、被証明者1人について証明者別に作成すること。
  2. 「職名」の欄は、被証明者が所属していた部課名等を記載すること。
  3. 「実務経験の内容」の欄は、従事した工事名等を具体的に記載すること。
  4. 「合計 満 年 月」の欄は、実務経験年数の合計を記載すること。

なお、実務経験証明書は10年実務のほか、学卒+実務経験証明や資格・免許+実務経験証明の場合にも使用します。

 

※ダウンロード

※解体工事については以下の通りです。

・土木工事業、建築工事業、とび・土工工事業及び解体工事業に係る12年以上の実務経験を有する者のうち、解体工事業に係る建設工事に関し8年を超える実務経験を有する者

 

資格一覧早見表(一般建設業)


1.土木一式工事

証明 資格区分 備考
合格証明書  一級建設機械施工技士  
二級建設機械施工技士(第1種~第6種)  
一級土木施工管理技士  
二級土木施工管理技士(土木)  
登録証 建設・総合技術監理(建設)  
建設「鋼構造及びコンクリート」・総合技術監理(建設「鋼構造物及びコンクリート」)  
農業「農業土木」・総合技術監理(農業「農業土木」)  
水産「水産土木」・総合技術監理(水産「水産土木」)  
林業「森林土木」・総合技術監理(林業「林業」)  

2.建築一式工事

証明 資格区分 備考
合格証明書  一級建築施工管理技士  
二級建築施工管理技士(建築)  
免許証 一級建築士  
二級建築士  

3.大工工事

証明 資格区分 備考
合格証明書  一級建築施工管理技士  
二級建築施工管理技士(躯体)  
二級建築施工管理技士(仕上げ)  
免許証 一級建築士  
二級建築士  
木造建築士  
合格証書 建築大工(技能検定)  2級の場合、合格後3年以上の実務経験

4.左官工事

証明 資格区分 備考
合格証明書  一級建築施工管理技士  
二級建築施工管理技士(仕上げ)  
合格証書 左官(技能検定)  2級の場合、合格後3年以上の実務経験

5.とび・土工・コンクリート工事

証明 資格区分 備考
合格証明書  一級建設機械施工技士  
二級建設機械施工技士(第1種~第6種)  
一級土木施工管理技士  
二級土木施工管理技士(土木)  
二級土木施工管理技士(薬液注入)  
一級建築施工管理技士  
二級建築施工管理技士(躯体)  
登録証 建設・総合技術監理(建設)  
建設「鋼構造及びコンクリート」・総合技術監理(建設「鋼構造物及びコンクリート」)  
農業「農業土木」・総合技術監理(農業「農業土木」)  
水産「水産土木」・総合技術監理(水産「水産土木」)  
林業「森林土木」・総合技術監理(林業「林業」)  
合格証書 とび・とび工・型枠施工・コンクリート圧送施工(技能検定)  2級の場合、合格後3年以上の実務経験
ウェルポイント施工(技能検定)  〃
  地すべり防止工事士 1年  

6.石工事

証明 資格区分 備考
合格証明書 一級土木施工管理技士  
二級土木施工管理技士(土木)  
一級建築施工管理技士  
二級建築施工管理技士(仕上げ)  
合格証書 ブロック建築・ブロック建築工・コンクリート積みブロック施工(技能検定)  2級の場合、合格後3年以上の実務経験
石工・石材施工・石積み(技能検定)  〃

7.屋根工事

証明 資格区分 備考
合格証明書 一級建築施工管理技士  
二級建築施工管理技士(仕上げ)  
免許証 一級建築士  
二級建築士  
合格証書 建築板金・板金工・板金(技能検定) 2級の場合、合格後3年以上の実務経験
かわらぶき・スレート施工(技能検定)

8.電気工事

証明 資格区分 備考
合格証明書 一級電気工事施工管理技士  
二級電気工事施工管理技士  
登録証 建設・総合技術監理(建設)  
建設「鋼構造及びコンクリート」・総合技術監理「鋼構造及びコンクリート」  
電気電子・総合技術監理(電気電子)  
免状 第一種電気工事士  
第二種電気工事士

取得後3年の

実務経験

電気主任技術者(第1種~第3種)

取得後5年の

実務経験

  建設設備士 1年  
  一級計装士 1年  

9.管工事

証明 資格区分 備考
合格証明書 一級管工事施工管理技士  
二級管工事施工管理技士  
登録証 機械「流体力学」又は「熱力学」・総合技術監理(機械「流体工学」又は「熱工学」)  
上下水道・総合技術監理(上下水道)  
上下水道「上下水道及び工業用水道」・総合技術監理(上下水道「上下水道及び工業用水道」)  
衛生工学・総合技術監理(衛生工学)  
衛生工学「水質管理」・総合技術監理(衛生工学「水質管理」)

 

衛生工学「廃棄物管理」・総合技術監理(衛生工学「廃棄物管理」)

 

免状  給水装置工事主任技術者

 取得後1年の実務経験

合格証書  冷凍空気調和機器施工・空気調和設備配管(技能検定)  2級の場合、合格後3年以上の実務経験
給排水衛生設備配管(技能検定)
配管・配管工(技能検定)
  建築設備士 1年  
  一級計装士 1年  

10.タイル・れんが・ブロック工事

証明 資格区分 備考
合格証明書 一級建築施工管理技士  
二級建築施工管理技士(躯体)  
二級建築施工管理技士(仕上げ)  
免許証 一級建築士  
二級建築士  
合格証書 タイル張り・タイル張り工(技能検定)  2級の場合、合格後3年以上の実務経験
築炉・築炉工・レンガ積み(技能検定)  〃
ブロック建築・ブロック建築工・コンクリート積みブロック施工(技能検定)

11.鋼構造物工事

証明 資格区分 備考
合格証明書 一級土木施工管理技士  
二級土木施工管理技士(土木)  
一級建築施工管理技士  
二級建築施工管理技士(躯体)  
免許証 一級建築士  
登録証 建設「鋼構造及びコンクリート」・総合技術監理(建設「鋼構造物及びコンクリート」)  
合格証書 鉄工・製罐(技能検定)  2級の場合、合格後3年以上の実務経験

12.鉄筋工事

証明 資格区分 備考
合格証明書 一級建築施工管理技士  
二級建築施工管理技士(躯体)  
登録証 建設「鋼構造及びコンクリート」・総合技術監理(建設「鋼構造物及びコンクリート」)  
合格証書 鉄筋組立て・鉄筋施工(技能検定)  2級の場合、合格後3年以上の実務経験

13.舗装工事

証明 資格区分 備考
合格証明書 一級建設機械施工技士  
 
一級土木施工管理技士  
二級土木施工管理技士(土木)  
登録証 建設・総合技術監理(建設)  
建設「鋼構造物及びコンクリート」・総合技術監理(建設「鋼構造物及びコンクリート」)  

14.しゅんせつ工事

証明 資格区分 備考
合格証明書 一級土木施工管理技士  
二級土木施工管理技士(土木)  
登録証 建設・総合技術監理(建設)  
建設「鋼構造及びコンクリート」・総合技術監理(建設「鋼構造物及びコンクリート」)  
水産「水産土木」・総合技術監理(水産「水産土木」)  

15.板金工事

証明 資格区分 備考
合格証明書 一級建築施工管理技士  
二級建築施工管理技士(仕上げ)  
合格証書 工場板金(技能検定)  2級の場合、合格後3年以上の実務経験
建築板金・板金工(技能検定)
板金・板金工・打出し板金(技能検定)

16.ガラス工事

証明 資格区分 備考
合格証明書 一級建築施工管理技士  
二級建築施工管理技士(仕上げ)  
合格証書 ガラス施工(技能検定)  2級の場合、合格後3年以上の実務経験

17.塗装工事

証明 資格区分 備考
合格証明書 一級土木施工管理技士  
二級土木施工管理技士(鋼構造物塗装)  
一級建築施工管理技士  
二級建築施工管理技士(仕上げ)  
合格証書

塗装・木工塗装・木工塗装工(技能検定)

 2級の場合、合格後3年以上の実務経験

建築塗装・建築塗装工(技能検定)

金属塗装・金属塗装工(技能検定)

噴霧塗装(技能検定)

路面標示施工(技能検定)

18.防水工事

証明 資格区分 備考
合格証明書 一級建築施工管理技士  
二級建築施工管理技士(仕上げ)  
合格証書

防水施工(技能検定)

 2級の場合、合格後3年以上の実務経験

19.内装仕上工事

証明 資格区分 備考
合格証明書 一級建築施工管理技士  
二級建築施工管理技士(仕上げ)  
免許証 一級建築士  
二級建築士  
合格証書

畳製作・畳工(技能検定)

2級の場合、合格後3年以上の実務経験

内装仕上げ施工・カーテン施工・天井仕上げ施工・床仕上げ施工・表装・表具・表具工(技能検定)

 

20.機械器具設置工事

証明 資格区分 備考
登録証 機械・総合技術監理(機械)  
機械「流体工学」又は「熱工学」・総合技術監理(機械「流体工学」又は「熱工学」)  

21.熱絶縁工事

証明 資格区分 備考
合格証明書 一級建築施工管理技士  
二級建築施工管理技士(仕上げ)  
合格証書

熱絶縁施工(技能検定)

 2級の場合、合格後3年以上の実務経験

22.電気通信工事

証明 資格区分 備考
登録証 電気電子・総合技術監理(電気電子)  
資格者証 電気通信主任技術者  取得後5年以上の実務経験

23.造園工事

証明 資格区分 備考
合格証明書 一級造園施工管理技士  
二級造園施工管理技士  
登録証 建設・総合技術監理(建設)  
建設「鋼構造物及びコンクリート」・総合技術監理(建設「鋼構造及びコンクリート」)  
林業「林業」・総合技術監理(林業「林業」)  
林業「森林土木」・総合技術監理(林業「森林土木」)  
合格証書

造園(技能検定)

 2級の場合、合格後3年以上の実務経験

24.さく井工事

証明 資格区分 備考
登録証 上下水道「上水道及び工業用水道」・総合技術監理(上下水道「上水道及び工業用水道」)  
合格証書

さく井(技能検定)

 
 

地すべり防止工事士 1年

 

25.建具工事

証明 資格区分 備考
合格証明書 一級建築施工管理技士  
二級建築施工管理技士(仕上げ)  
合格証書

建具製作・建具工・木工・カーテンウォール施工・サッシ施工(技能検定)

 

26.水道施設工事

証明 資格区分 備考
合格証明書 一級土木施工管理技士  
二級土木施工管理技士(土木)  
登録証 上下水道・総合技術監理(上下水道)  
上下水道「上水道及び工業用水道」・総合技術監理(上下水道「上水道及び工業用水道」)  
衛生工学「水質管理」・総合技術監理(衛生工学「水質管理」)  
衛生工学「廃棄物管理」・総合技術監理(衛生工学「廃棄物管理」)  

27.消防施設工事

証明 資格区分 備考
免状 甲種消防設備士  
乙種消防設備士  

28.清掃施設工事

証明 資格区分 備考
登録書 衛生工学「廃棄物管理」・総合技術監理(衛生工学「廃棄物管理」)  

29.解体工事

証明 資格区分 備考
合格証明書 一級土木施工管理技士  
二級土木施工管理技士(土木)  
一級建築施工管理技士  
二級建築施工管理技士(建築又は躯体)  
登録証 建設・総合技術監理(建設)  
合格証書 とび・とび工・型枠施工・コンクリート圧送施工(技能検定)  2級の場合、合格後3年以上の実務経験
  登録解体工事試験  

※施行は平成28年6月1日

※とび・土工工事業の許可を受けて解体工事業を営んでいる者は、引き続き平成31年5月まで、解体工事の許可を受けずに解体工事を施工することが可能。